中国地方

115. 亀山神社(かめやまじんじゃ) 〜広島県呉市〜


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広島最終日。
今回の旅のラストを飾る神社は、呉市の総氏神亀山神社だ!(バーン!)

御朱印はこちら↓

そうです、最終日は呉氏さんがいる呉市に来ました。
呉氏さん、皆さんご存知ですよね??
ご存知ない方は、後ほど別の記事でご紹介します。まずは亀山神社

石畳が綺麗な参道

広島へ来たらやっぱり呉市の大和ミュージアムはマスト!てことで、最終日に当てはめていました。
呉市の位置は、広島市から南東に25kmほど離れているので、空港に戻る途中に行くのがいいかなーといつものアバウトなプランでやってきました。

一の鳥居

この呉市というのは、明治の頃より海軍鎮守府として誉高く、港は「東洋一の軍港」と呼ばれ、現在も海上自衛隊呉基地として重要な拠点となっています。
亀山神社は文武天皇大宝3年(703)より入船山という穏やかな丘陵地に鎮座していましたが、旧海軍の施設である軍政会議所兼水交社をそこに建てるため、明治23年に現地に遷座されました。

神社というのはそこに住む人々を見守るような場所(見晴らしの良い場所)に建っていることが多いです。
軍の施設を建てるにも、地政学的にその立地が望ましかったんでしょうね。

そんな経緯を持つ亀山神社ですが、元の場所よりも若干山寄りの高い位置に御鎮座しているところを見るに、決してぞんざいに扱われたわけではなく、大切だからこそこの場所が選ばれたと感じます。
まさか、今までの場所から追いやって、神社を見下すような低位置に御鎮座させるような、そんな無礼なことはできないですしね(笑)
町全体を見渡せるところから自分たちを見守ってもらいたい、そんな願いもあったのでしょう。

社号標

社号表の横にちょこんといる狛犬さんが可愛い(=´∀`)

亀山神社が如何に人々に篤く敬われ、長い歴史を紡いできたのか、それがわかるポイントは狛犬の多さです。
いったい何対あるでしょうか?

まず社号標のところの狛犬が一対目。

参道は途中から浅い角度で右に屈曲した作りになっています。

二の鳥居

階段の上の二の鳥居からは、拝殿まで真っ直ぐ。

二の鳥居から振り返った風景

朝日が眩しい!

時間的にちょうど社務所が開いたばかり。

「おはようございます」と挨拶をして、手水舎の清掃のお邪魔にならないように、手と口を漱ぎます。

狛犬さん2対目。

台座の下に何やら…

ふむふむ、ここにも先の対戦の跡が…

この狛犬は天保6年(1835)に奉納され、亀山神社が御鎮座していた入船山からこの場所に社殿と共に移設。
昭和20年7月、太平洋戦争における呉空襲で、当時あった絵馬殿にナパームが直撃し、近くにあったこの狛犬の右側が熱によって激しく劣化。その際に台座の猫足にひび割れが生じ、倒壊の危険があったため新たに新調した、ということです。

で、ここに置いてあるのはその元の台座。
確かに狛犬もこちらの台座も、欠けたりひびが入ったり右側の劣化が著しいですね。

そもそも御影石というのは熱に弱いようです。
とはいえ、石なのでちょっとやそっとの熱には負けることはありません。
ナパーム弾がどれほど甚大な被害を出す爆弾なのかということを思い知らされます。
因みに、ナパーム弾の一般的な温度は約2,300℃…

狛犬3対目。

多くの神社で馬の銅像をよく見かけますが、これは、神様は馬に乗ってやってくると伝えられているためです。
神専用馬的な感じですね。

拝殿に到着ー!

拝殿

いやぁ〜、ほんと今回の旅も連日晴天に恵まれて、普段の行い良すぎだろ私ー(´∀`)

そしてラスト狛犬!

正解発表ー。
狛犬は全部で4対ありました!

拝殿

朝日が射して神々しく写る拝殿。
「波動がーー!!」とかじゃないですよ(笑)

社額

ここへ来て気になったのが、この御神紋。

二つの輪が重なり合うデザイン。
御朱印をいただきがてら、御神紋の由来を女性の神職さんに伺ってみました。

これは日月(じつげつ)の紋で、文明年間(1469〜1486)の精力者である山本甲斐守の長男の鶴若という人が、白羽矢と、神に祈りながら鍛えた太陽と月の紋を付した御神刀(太刀)を奉納したのが由来だそう。

なので、亀山神社の御神紋となったのは15世紀以降ということになりますが、この時の白羽矢と太刀は洪水によって失ってしまったそうです。
残念。

拝殿から参道の眺め

松もよく手入れされていて、こざっぱりとした綺麗な神社です。
見えている山は鉢巻山。

社殿の周りをぐるっと散策。

本殿を後ろから撮影

明治神宮三寳大荒神神社の遥拝所がありました。
2社とも亀山神社から見て東に位置しています。

伊勢神宮とかじゃなくて明治神宮の遥拝所…?
亀山神社と、主祭神が第122代・明治天皇と昭憲皇太后である明治神宮の関連性については、調べてみたけどわかりませんでした。
また、三寳大荒神神社については、主祭神が仏・法・僧を守護し、また火や竈かまどに関わる災難や魔物退治の神とされる三宝荒神が祀られている神社であったので、もしかしたら戦後に設置された遥拝所なのかもしれませんね。

社殿の左側に駐車場があります。
タクシーでここまで運んでもらって、この場所で降りました。

次は参道の脇にあった境内社へ。

奇跡的に先の戦火を免れた稲荷神社。(手水舎も)
その後、強烈な「お稲荷さん信仰」ブームが到来したそう。
「ここだけ無傷だなんて、…こ、これはお稲荷さんの力に違いない!!」ってなったんでしょうかね。

焼け野原以上に跡形もなく何も無くなってしまった広島の町で形を留めていたお社の存在って、当時の人々にとって恐らく何にも変え難い心の拠り所となったのでしょう。
当時を想像すると辛いですね…

青銅大灯籠

昭和30年に奉納された青銅大灯籠
これがなかなか凄くて、安永8年(1779)に尾張の8代目藩主・徳川宗睦より上野の寛永寺に奉献された2基のうちの1基で、以後、大事にされながら数々の人の手に渡り、亀山神社再建に際して無事に完成するようにという願いと共に奉献されたという代物。

青銅の色合いは美しくて好き。

古い手水盤。

こちらは皇紀2600年(昭和15年)を祝して奉納された灯籠っぽいですね。

知らない方のために…
皇紀とは、初代天皇である神武天皇が即位した年を元年とする暦です。今年(西暦2025年)は皇紀2685年。

「ゼロ戦(零式艦上戦闘機)」という戦闘機は皆さんご存知だと思いますが、この年に正式採用された戦闘機なので、下2桁の「00」を取って零(れい)式(00式)と名付けられました。略して「ゼロ戦」です。
因みに九七式、九八式、九九式などもあります。ただ、九八式は爆撃機ではなく偵察機ですが。

絵馬掛け

水鉢の中のメダカが可愛かった(=´∀`)
小さな睡蓮の葉もポイント高い。

無駄に長居して境内を彷徨いていたら猫さんに遭遇!

猫さんストーカーとしてはやはり追いかけずにいられない!

わ!私に気づいて近寄ってきて撫でさせてくれた♡

むはーッ!猫猫!(*゚∀゚*)
嗚呼…うちの猫はどうしてるかな…会いたいな…

ボブテイルなのに中毛種なのね。
日本猫と外国猫のハーフっぽい感じ。

神職さんに聞いたら、”飼ってる”ってわけでもないけどみんなで可愛がっている猫さんだそうで、年齢は確か18歳って言ってたと思います!

名前は「マリ」ちゃん(*´ω`*)

神社と猫ってナイスなマッチングですよねー。
神聖な場所で騒ぐような人がいない場所だからこそ、猫さんたちも安心して過ごせる環境なんだろうなぁ〜。むほほ(撫でながらご満悦)

どうです?このマリちゃんの出立ち!
お婆さん猫だけど、四肢がスラーッとしてとても美人さんですよねぇ!

後ろ足が少し覚束ないけど、この毛艶だし健康そうですね(=´∀`)
今も元気にしてるかな?

最後にこちらをご紹介。
今回も御朱印帳を頂戴してきました。
旅先の神社の御朱印帳をいただくのも趣味のひとつ!思い出にもなるしね♪

普段は大判の御朱印帳を使用していて、亀山神社は小判のみの取り扱いでしたが表紙がなんとも可愛すぎて!

見てくださいコレ\(^o^)/

可愛くないですか!?(*´∀`*)

表紙は布製で、亀山神社の御神紋、亀山神社の拝殿、鳥居、狛犬さん、神馬、青銅大灯籠、呉の市花の椿、昭和の時代に呉市を駆け巡っていたボンネットバス、戦後に船舶を運ぶために造られた音戸大橋、旧呉海軍工廠レンガ倉庫、てつのくじら館の一部として展示されている潜水艦「あきしお」、呉の市有形文化財となっている旧呉海軍工廠塔時計(大正10年製)、それから亀山神社の秋祭りに登場する”やぶ(鬼)”の立ち姿とお面と竹。
至るところに”呉”が可愛らしいイラストで散りばめられていて、見ているだけでなんだか楽しい!\(^o^)/

表紙に檜葉(ひば)の木を使った木製の御朱印帳もあって、檜葉の香りも良さそうだし迷ったけど、旅先の神社で御朱印のお願いをする際に神職さんたちに見せびらかすなら、やっぱりこっちかなって!(笑)

この絵柄の枠が六角形なのは、亀山神社だけに亀甲柄なわけです。
また六角形は”やぶ”を象徴する形でもあるのだそう。
”やぶ”は鬼なのですが、あの悪いイメージの鬼とは違い、亀山神社の”やぶ”は神様の遣いとして、道案内や護衛を務める真面目な鬼なのでした。
神様に奉納するお米の品定めもするそうです。
偉いね!(^-^)



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