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前回の記事↓
前編は宗像大社の社殿と摂末社を、ウンチクと答えの出ない考察を交えて綴りました。
今回は、瑞垣の外にある、第二宮(ていにぐう)、第三宮(ていさんぐう)をご紹介。
瑞垣の右側にある、「髙宮参道」と書かれた扁額のある回廊から第二宮、第三宮へ。
この先には、宗像大社の社殿の背後をぐるりと回るように、「鎮守の杜の道」が続いています。
「鎮守の杜の道」はそれほど長い距離でもないし、せっかくなのでぜひ足を伸ばして第二宮、第三宮へも参拝を。
第二宮、第三宮の右奥には高宮があります。
高宮は宗像大社・辺津宮の御祭神市杵島姫神が降臨した地とされている、社殿のない古代祭場。
現代でも月次祭が執り行われ、宗像大社例祭日の10月3日には夜神楽(悠久舞)も見れるそう。
でも、私としたことが、高宮を見ることなく帰ってきてしまいました!
ここが一番重要だったのに…これがいつもの”下調べナシ行き当たりばったり旅行”の悪いところ(笑)
看板にもちゃんと「高宮祭場」って書いてあったのになぁ……
神社のこういった森の小道って、不思議といつも心地良いですよね。
木々や静けさや木漏れ日がそういう気持ちにさせるのか、それとも神社という場所がそういう気持ちにさせるのか……
この木は宗像大社に2つある御神木のうちの1つで、「相性の樫」。
古来より、同じ根本から伸びた2本の幹が仲睦まじくある樫の木は、男女の絆を深め、夫婦円満の福徳があると言い伝えられているそうです。
傾きかけた陽が強くて、看板が綺麗に撮れない(汗)
「森に作品あります」……??
「泳ぐ森の鳥」。
沖の島から海を渡り、宗像大社へ飛来したミズナギドリをイメージして、椰子の皮で作った……と書いていあります。
ふと上を見上げると……
鳥のような黒っぽいものが木々の間の空間にありました。(なんかうまく撮れなかった)
ミズナギドリってどんな鳥なのか後で調べたのですが、羽の内側以外は黒褐色の鳥だそうです。
こんな感じ↓(wikiより)
文章の最後に「宗像みあれ芸術祭実行委員会」とあります。
これも後で調べましたが、宗像大社の例大祭「御生れ(みあれ)祭」が執り行われる期間に合わせて、「宗像みあれ芸術祭」というのが開催されていたもよう。
大人から子供まで、宗像の歴史・文化を背景に未来へ繋がる祭典を目指して始められたようで、「宗像みあれ芸術祭」のサイトで確認してみると2022年から行われてるっぽいです。
「鎮守の杜の道」には他にも作品がいくつかありました。
歴史のある宗像大社で、文化と芸術を織り交ぜた祭典、いいですね。
いやここでも「高宮祭場」の文字を見てたはずなのに、なぜ行かなかったんだよ私……
もう嘆いても仕方あるまいが。
第二宮・第三宮に到着。
伊勢神宮の摂社のような佇まいだなぁ。
素木を使ったシンプル構造な感じが逆に神々しい。
…と思って社殿を見ていたら、伊勢神宮の古い社殿の木材を頂戴したものとのこと。
私の観察眼もなかなかだな。(自画自賛)
あまり知られていないんですが、実は伊勢神宮の式年遷宮(しきねんせんぐう。20年に一度、社殿を造り替えて新しくすること)の際、それまで使われていた古材は、伊勢神宮内の鳥居、摂社・末社に再利用されたり、全国の神社に譲渡されたりしています。
近年はエコだのサスティナブルだのとうるさい時代ですが、意外にも日本の神社ではこのように昔からリサイクルが行われてきました。
だって、日本には「もったいない精神」が根付いていますからね。
外国が「持続可能」とか騒ぐずっとずっと前の大昔から、日本ではこういった営みがありました。
ちなみに、神社が好きな人で見たことのない人はいない伊勢神宮の宇治橋の鳥居は、元は内宮御正殿の棟持柱(むなもちばしら)だったりするんですよ。
第二宮は田心姫神(たごりひめのかみ)、第三宮は湍津姫神(たぎつひめのかみ)をそれぞれお祀りしています。
宗像大社本殿(辺津宮。第一宮とも称される)、そしてこの第二宮と第三宮を参拝することで、宗像三宮(辺津宮・中津宮・沖津宮)を参拝したこととなります。
この水路の橋を渡って本殿へ戻る途中に神宝館がありますが、今回は時間がないので無念だけどパス!
「鎮守の杜の道」を抜け、本殿に戻ってきました。
宗像大社本殿の左側にあるのは儀式殿。
これがまた凄かったんですが、御神木のもう1つの方の楢の木!
ただ幹が斜めに生えてて、そこから枝が横に広がってるんです!
写真に収まりきらんので動画をば。
自力で支えられなくなったのか、支柱に乗せられた状態で成長しています。
自然の造形美ってすごいですね。
しかしなぜこんな形に生えてしまったんだろう?
盆栽なら針金とかを使って力技で敢えて形を作っていくけど、これは自然にこうなったんですもんね。
樹齢は約550年。室町時代に芽吹いて、それからずっとこの風景を見てきたのね、この御神木さんは。
宗像大社の御神紋の2つのうちの1つは、この御神木の楢の木を元にした「楢の葉紋」。
しかも、実(どんぐり)が付いてて可愛い!٩( ᐛ )و
家紋もそうですが、御神紋も2つあるのは珍しいことではありません。
家紋の場合だと、裏と表、母から娘へ女系で伝授、戦国時代には戦闘用と普段使い用などで分けて使う、などで2個持ち。
神社の場合はこの看板の説明にある通り、皇統の「菊の御紋」とその神社独自の御紋の2つを併用していたりします。
御神紋にもそれぞれ意味があるので、それを紐解くとまた更に発見があったりして面白いです。
本殿と拝殿は、国指定重要文化財となっています。
神社の建築様式ってどれが何なのか、あまりよくわからないって方は多いですよね。
私もそれほど詳しくないのですが、このブログのお陰で少しは知識が増えました。
宗像大社の場合、本殿は流造(ながれづくり)。拝殿は切妻造妻入(きりづまづくり つまいり)。
…と言われてもちょっとよくわかんない、という方のために図説。
「切妻造」というのは本を伏せたような屋根の形の建築様式のことで、入口が長い辺にあるものが「平入(ひらいり)」(左図)、短い辺にあるものが「妻入」(右図)。
そして、前面にびろーんと屋根が長く伸びてるのが「流造」(下図)となります。
雑な絵ですみませんがこんな感じです(笑)
流造は前面の屋根の流線型が綺麗で、個人的には好きな造りです。
改めて、真ん中の屋根が拝殿の切妻造で妻入、本殿の流造は2つ前の画像でその形を確認できます。
また、柿葺(こけらぶき)とは、薄い木の板を幾重にも重ねる屋根の建築技法で、この宗像大社でも用いられている技法です。
大神神社と同様、日本最古の神社と言われる奈良の石上神宮などでは檜皮葺(ひわだぶき)の屋根になっていて、こちらは檜の皮を並べて葺く技法。
檜皮葺の場合は、木を伐り倒さず立木のまま皮を剥がすだけなので、また数十年後に皮を採取できます。
まさにこれぞ「持続可能」。
柿葺は世界中で見られますが、檜皮葺は日本固有の技法なんです。
日本という国は、前述したように古来からエコだったんですよね。
しかし、石上神宮の神職さんから伺いましたが、この檜皮葺も、檜の皮を採取する後継者が減少の一途を辿っており、今後が危ぶまれています。(誰か弟子入りして)
日本独自の文化や技術、絶やしたくないですね……
授与所でクジをやっていたので、私も引いてみました!
なかなか豪華なラインナップ。
4等の鯛が欲しい!!(笑)
鯛来い!!
鯛鯉!!
鯉じゃなくて鯛!!
結果は!?
6等のこちらでした〜。
まぁ、まずまずでしょう。
ついでに御神籤も引いておいた。
「旅行 盗難に用心せよ」。
盗難などされたらオチがついて面白かったのですが、特に何もなく無事に帰路に着きました(笑)
宗像三女神が可愛らしい絵馬。
よし、宗像大社はだいたい全部回ったかな。(高宮以外)
陽もだいぶ傾いてきたし、今日の最終目的地へ急がねば。
おっと、その前に!
御朱印をいただかなくては!
御朱印は、神門をくぐる前の、社殿向かって右側にある祈願殿でいただきます。
御朱印も無事にいただいたし、さてここからあの神社へ向かいます!
あの神社とは……、そう!宮地嶽神社!
「光の道」をどうしても見たくて、この日の最後に掛けていました。
幸運にも雲ひとつない晴天に恵まれ、このままいけばきっとあの神々しい景色を見れるはず!
果たして、私の願いは叶ったのか!?
次回へ続く〜!
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